「黒字リストラ」45歳以上の早期退職者募集で有能な若手給料に再分配、AI効率化も影響…

好業績下で人員削減策を打ち出す…
好業績でも早期退職者を募る「黒字リストラ」企業が増えています。

2019年に早期・希望退職を実施した上場企業35社のうち、最終損益が黒字だった企業が約6割を占めました。

上場企業が2019年に募集(または社員が応募)した早期・希望退職者は35社の計約1万1000人だったと、東京商工リサーチ調べでわかりました。企業数も人数も2018年(12社、4126人)の約3倍にのぼり、多くの電機大手が経営危機に陥っていた2013年(54社、1万782人)の人数を超え、6年ぶりに1万人を上回りました。

2020年以降も、早期退職を実施する予定の企業は足元で9社(計1900人)あり、うち7社(計1500人)が2019年度に最終黒字を見込んでいます。

「黒字リストラ」で目立ったのが製薬業界で、中外製薬は2018年12月期に純利益が2期連続で過去最高を更新しましたが、2019年4月に45歳以上の早期退職者を募集し172人が応募しました。

アステラス製薬も2019年3月期の純利益が前期比35%増えるなか、3月までに約700人が早期退職しました。

企業を取り巻く経営環境は人工知能(AI)のようなデジタル技術の進展を受け急激に変化していて、中外製薬は「従来の技術や専門性で競争力を保つのは難しい」と人材配置の適正化を急いでいます。

製薬業界はもちろんのこと、テック企業の台頭により、先行き不透明感が強まる金融機関は、以前から人員削減を進めてきました。

AIによる事業の効率化で、従業員を必要としない業務が増え、会社が抱え込む人材は、AIに対して高度な知識を持った人材であることから、給料が高いともあり、ITに精通していない高年齢者を対象に早期退職を募ることになるのでしょう。

それゆえどうしても、これらの企業の削減人員は中高年が中心で、企業は、若手社員への給与の再配分やデジタル時代に即した人材確保を迫られ、業績が堅調で雇用環境もいいうちに、人員構成を見直す動きで、人材の流動化が進むとされています。

年功序列型の賃金体系を持つ大手企業では、中高年の給与負担が重く、厚生労働省によれば、大企業では50~54歳(男性)の平均月給が51万円で最も高く、45~49歳も46万円となっています。

人手不足にも拘らず早期退職者を積極的に募るのは、中高年に手厚い賃金原資を若手に再配分することで、人手不足に対応しようしているようです。

    人員削減と若手給与への再配分

人員削減で浮いた費用を若手給与に還元することで、若手人材を確保するということなのでしょうか。

    高度技術を持つ人材や若手を取り込み
    人材の新陳代謝

たとえばNECは、45歳以上の希望退職者を募り、2019年3月までに、グループで約3000人の削減に踏み切るいっぽう、能力に応じて新入社員でも年収1000万円支払う制度を導入しました。

富士通も2850人をリストラしましたが、デジタル人材に最高4000万円を出す構想を打ち出しています。

味の素は2020年1月から50歳以上の管理職の1割強に当たる100人程度の希望退職者を募集します。

黒字企業の早期退職募集は、将来の業績不振に備える一面もあるのでしょうが、AIによる業務効率化に伴う人材の見直しという側面もあり、給与が高い年齢層を中心とした早期退職者募集の背景には、優秀な若手人材の確保という側面もあるようです。

リストラの対象を、ただ年齢という要素だけで区切ることはないようです。

もちろん「働かないおじさん」は論外で、今までのような終身雇用や年功序列の風土はなくなってくる状況では、真っ先にリストラ対処となるでしょう。

いくら新陳代謝促進とは言いながらも、新しければいいというわけではないですね。若くても、現状を変えようとする意欲がない人は淘汰されるでしょう。

つまり「個人」が大事、個人の能力が大事ということです

ルーティーン作業はAIが代替します。生産性のない、時間だけを費やすような「怠惰な多忙」をむさぼるような人材は、年齢が若くても不要となります。

求められる能力は、業務の専門性だけでなく、全体を把握出来る能力、組織を超えたチーム作りができ、かつ、チームを運営できる能力が問われます。

昔の「指示待ち族」は言語道断、組織依存型も不要です。自立した個を備える、まさに、率先してチームを作り運営する能力が求められます。

   スキル(能力)よりもウィル(意識)

人材に求める要素を表す言葉だそうです。

黒字リストラの流れは、益々進むと思われます。時代は大きく埋め利を上げて変わっていきます。求められる人材も変わり、求められる能力も変わってきます。

大企業に就職したらそれで安泰という時代は終っています。

つねに変わろうか得ようという意欲を持って、そのために努力する人だけが生き残れる社会になっていくのでしょうね…

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