コロナショクでの確定拠出年金運用シナリオは世界株だ!!“損しているから見たくない”もわかりますが…

運用をしていると、やはり結果は気になるものです。

でも気になるのは最初だけで、ましてや一度でもマイナスに転じると、怖いものには蓋をする感覚で、わざと運用結果を意識しないということになりがちです。

次に見たときにプラスになっていたらラッキーという、思いもよらなかったご褒美を期待する行動に出てしまいます。

「待つ」ことを肯定するようになります。

実際には、運用手法を見直してメンテナンスをすることが必要なのですが、含み損を抱えている状況を見たくないという感情が勝つのでしょう。

もともと資産を殖やすことが目的だったはずの運用が、いつの間にか「現状維持」をひたすら願うものに変わっていくのです。

なんのために運用をしているのか、もう運用の目的すらわからなくなっている人が多いのでしょう。

この現状を良くないとも思っていない、変えようとも思っていないのが、さらにたちが悪いです。

企業型の確定拠出年金制度での運用は、運用資金が会社負担で身銭ではないだけに、どうでも良いと思いやすいのかもしれません。

生活の優先順位が、目先の収支改善であり、明日の「米」ですから、遠い未来の老後資金は、ランクインすらしていない状況なのかもしれません。

意識の中の圏外に追いやられているのでしょう。

まずは、この状況が良くないと認識することから始めなければならないのですが、少しお金の話から、人生の生き方という話にシフトしてみましょう。

人生成功とか、サクセスストーリーは大好きで耳を傾ける人が多いようですからね。

“カツマー”で一世を風靡した勝間和代氏の持論に「時間割引律を意識した生き方をすれば成功する」というのがあります。

「割引率」とは、遠い未来を今の価値に換算することで、かならず自分に関わるであろう出来事を今の時点からどう意識しているかを表したものです。

勝間氏の言葉を借りれば…

「今10万円をもらうのと、1年後に10万1000円をもらうのと、どっちがいいですか? 」と聞かれたとき、多くの人が「今の10万円」を選ぶ傾向にあります。これは経済学や行動経済学で「時間割引率」と言われる概念で、先々に手に入る報酬を、今すぐ手に入る報酬よりも低く評価する心理的な作用を意味します。

本当は、今の10万円より1年後の10万1000円のほうが1%上乗せされて多いのに、1年という時間を考えると価値が低下して、10万円と10万1000円が同等の価値に感じられてしまうのです…

また、勝間氏は「時間割引率」をこうも語っています…

タバコやお酒も同じで、やめたほうが体によくて健康寿命が延びるとわかっていながら、吸っているとき、飲んでいるときは楽しい。その楽しいときに、10年後、20年後の肺ガンや心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを全部忘れて、今の楽しさを選んでしまうのも、時間割引率が高いせいです…

この逆のパターンの説明はこうです…

駅では、階段を使ったほうが足腰や心肺機能を鍛えることができるとわかっていながら、エスカレーターやエレベーターを使ってしまいますよね。そのとき、逆に苦しくても、将来の健康のために階段を使う人が、時間割引率が低い人ということになります…

つまり、時間割引率は“低い”方が良いということです。

勝間氏は、この時間割引率という概念は、生きる上で非常に重要な概念だとしていて、私たちは時間割引率が低ければ低いほど、お金をたくさん儲けて、たくさん貯めることができ、さらにより健康になって、老後をより楽しめ、幸せになれることがわかっていると説いています。

ただ、時間割引率を下げるのは「欲望や本能との闘い」とも言っているので、そう簡単なことではないようですね。

感情のコントロールが必要です。

老後資金準備という遠い未来を、今の価値に割り引いて高く見積もるか低く見積もるかで、その人の行動は大きく変わってきます。

夏休みの宿題を早めに終わらせて安心を手にしたあとで有意義な時間をたっぷり使うか、欲望のままに心を開放したあとに宿題に追い込まれて後悔するかの違いですかね。

もっとも時間の使い方が無駄でなかった、例えば、夏休みと同時に海外留学で英語を学んで帰国後に宿題をするという事前計画があれば、話は別ですけどね。

時間を無駄に過ごしたときの後悔は、ちょっとたまらないですよね…

話を運用に戻しましょう。

運用の目的は「遠い未来の老後生活を豊かに過ごすため」で、運用はそのために今から行う作業だと理解しましょう。

老後資金準備というものに対して時間割引率が低ければ、夏休みの宿題の先送りと同じことになってしまいます。

今を楽しむのも大事ですが、遠い将来の準備を今から行うという行動も、同じくらい大事だと認識できるかどうかです。

人生の時間割引率を高められるかどうかです。

運用実績をこまめにチェックしましょう。

もしマイナスになっていたとして、たしかに時間が取り戻してはくれる可能性もありますが、大きく殖えてていないと意味がありません。何年かかかってようやく含み損がプラスになっても、長い時間をかけて利益がゼロとか数千円だったら、運用した意味がありません。

まさに時間の無駄遣いです。

時間を味方にするということは、「含み損を抱えていてもメンテナンスをするチャンスがたくさんある」ということで、「放置していればプラスになる」ということではありません。

そもそも長期保有すれば必ずプラスになるという保証は、どこにもありません。

だから、運用を始めたら覚悟を決めて、老後のために資金を殖やすという意気込みで、「チェック&メンテナンス」を繰り返すことを心がけましょう。

現状把握ができないと、対策のうちようがないですからね。

何もしない放置で資金が殖える事はありません。殖えたときに利益を確定しないと「含み益」という“絵に描いた餅”でしかありません。

毎月積立投資の場合は、一つの市場に粘り強く投資し続けることで効果が期待できますが、一時金を運用する場合は、マーケット情勢に応じて日本株が良いか世界株が良いかを判断してスイッチングすることが必要です。

場合によっては、利益確定して定期預金に移すことも考えられます。

遠い老後をどう考えるか、この「時間割引率」を考えてみてはいかがでしょうか。

人生観が変わるかもしれませんよ…

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