新型コロナウイルス 感染拡大 …不動産価格はどうなる?住宅ローンは?家賃収入は?

土地の値段(価格)は、その土地にいくらお金を落とすかで決まります。その土地の上で、どれだけの経済活動が起こっているか、どれだけのお金が動いているかで、その土地は評価されます。

評価というのが金額、その土地が生むお金の量、それが土地価格になります。

銀座の一等地の土地価格がめちゃくちゃ高いのは、銀座でのお金の流通流が平米単価で非常に多いからです。

土地の評価は、すべてお金に換算されるのです。

それゆえ、土地の値段(価格)は、お金の流通量が決まってから評価されます。

経済が動いて、あるいは経済が弱くなってから価格が決まるので、景気を見る上では遅れて価格が動くことから、不動産価格は「遅行指数」と言われるのです。

ちなみに、株価は、将来の景気見通しを織り込んで評価され価格が決まるので、株価は景気の「先行指数」と言われます。

「先行」と「遅行」があるくらいですから、オンタイムで動く「一致指数」もあります。

有効求人倍率や、大企業の工場などの大口電力使用量や、製造業の所定外労働時間指数に表れます。残業が増えているとか減っているなどで、経済活動が活発かどうかがわかりますね。

つまり、不動産価格が大きく下落するのはこれからだということです。

オンタイムの一致指数と遅行指数の動きにタイムラグがあるということは、売上が落ちている「今」において、不動産価格はまだ動いていないから、足元の経済状況が悪くても不動産価格は下がらないので、固定費である家賃は重荷になるということになります。

じゃあいま不動産を売ればいいじゃないということにもなりますが、不動産取引は相対取引で、買いたい人がいなければ売れません。

これから経済活動が鈍くなる、収入曲線が見えづらくなる状況で、不動産を買おうという人はいなくなります。

つまり評価額は高いが現金に換えられないのが不動産ということになります。

   評価額が高いままだと税金は高くなりますが現金がない…

ということになります。

   手放したくても買い手がつかない…

これからはこの状況が長く続くことが予想されます。

不動産業界では、土地の流通が細り、不動産売買も鈍化することになり、今は良くても将来が厳しい状況になるのが見えてきています。

新型コロナウイルス感染拡大による家賃収入の変化

前述のとおり、足元の売上げが減っている状況では、固定費である家賃負担は非常に重たくなります。

交渉で家賃を下げてもらうか、家賃支払いを猶予してもらう交渉がでてきます。

法務省では、賃料の支払いが滞った場合について、通常ならば3カ月滞納すると大家と入居者の「信頼関係が破壊された」と見なされて立ち退き請求が行われるのですが、新型コロナウイルスのケースでは、「直ちに退去義務が生じるわけではない」などとし、

   3カ月程度の家賃の不払いでは、
   立ち退き請求が認められないケースも多いと考えられる

との見解を示しています。

今回のような特異な事情では、信頼関係が破壊されていない方向に作用するとの視点であるとしています。

アパート経営による不動産投資では、収益計画が大幅に狂うことになります。

アパート経営のために銀行ローンを組んでいる人は、家賃収入が減ることで、ローン支払いが厳しくなってくることも考えられます。

収益物件としての不動産を売るにも、買い手がつくかどうかが怪しくなってきますね。

つまり、不動産投資は経済環境に大きく影響を受け、このようなときには身動きが取れないものになってしうのです。

不動産の換金性の悪さが災いしてくるのですね。

不動産投資を始めるときは想像すらできず、イメージもなかなかったことでしょう。将来の安定収入しか目に入らなかったと思いますね。

「家賃」というものを介して、払う側と受け取る側で見ても、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動自粛の影響は大きいと言えます。

今回のことで言えることは、経済活動に影響青及ぼすようなことが起きたら、換金性の悪い資産は厳しいということを、教訓として覚えておくことですね。

新型コロナウイルス感染拡大と住宅ローン返済の状況

   インフレは借金を軽くし、デフレは借金を重たくする…

これは小説家としても活躍され、小渕内閣で経済企画庁長官を努めた堺屋太一氏の言葉です。

これから日本経済は、再び「デフレ」へと向かっていきそうです。2四半期連続のマイナス成長となり、テクニカルリセッション(景気後退)局面となりました。

足元では収入が減るどころか無くなった人も多く、住宅ローンはかなりの負担になっていると思われます。

   コロナ解雇、コロナ倒産

こんな恐ろしい言葉も続出で、このことは過去にないほどの、住宅ローンが払えなくなることによる任意売却物件増になることになりそうです。

モラトリアム…金融機関が支払猶予を認めるかどうかで、国が金融機関にお願いすることも考えられますが、同時に金融機関の収益悪化にも繋がり、世の中はますますデフレが加速していくことが予想されます。

新型コロナウイルス感染拡大による不動産市況の変化

   競売物件続出…

その状況が顕著になるということは、経済状況が悪いということにほかなりません。

しかし、この状況下でも資金に余裕がある人で、次の経済回復期を見据えている人は、価格が下がりきった不動産を買い漁ってくるでしょう。

しかし、ウイルスは撲滅したわけではなく、次の新手のウイルスがまた世界を蔓延することが、今までよりも、よりリアルにイメージすることができるようになりました。

ウイルスとの戦いでの最大の武器はワクチンであり、ワクチンができれば、次に突然変異した新型ウイルスが出てくることも考えられます。

つまりは、人とウイルスとの戦いは「いたちごっこ」ということですね

それがグローバル社会になればなるほど発生源の可能性は広がり、発展途上国も新たな商圏としてまきこむことで、新型コロナウイルス発生及び蔓延の危険性を常にはらんだ社会になるということになります。

不動産転売を生業としているのならともかく、個人が投資として不動産を考える上では、やはりいざというときのための換金性は重要視したほうが良いと思います。

家賃なら、事情を話して支払いを待ってもらうとか減額してもらうことはできますが、ローンは契約ですから、そう簡単には返済に手心を加えてもらえるものではないということです。

   家賃を払うより安いから…

ということで安易に住宅ローンを組む風潮にあり、販売側も簡単にローンを勧めてきますが、ローンを組むということは、借金を背負うことで契約で返済義務を負うことなんだということをよく理解しておきましょう。

家賃とは違って、家計における負担を軽減する上ではローンはどうしよもないということを、痛烈に感じる状況かと思えます。

いままでのライフプランを、大きく変えるきっかけにコロナウイルスがなるのは皮肉なことですが、メリットばかりに目を向けないで、あらゆる状況を想定して、デメリットが自分の力量で調整できるかどうかで、実行するかを判断しましょう。

実力をつけるには、何事も勉強が大事ですよ…

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