タクシー 自動運転 …無人タクシーが街中を走り回るのはそんな遠い未来ではなさそう

今年1月、米ネバダ州ラスベガスで開催されたCES2020

2016年に主催団体の名称が「CEA」(Consumer Electronics Association)から「CTA」(Consumer Technology Association)に変わりました。CESは「家電の見本市」から、軍事技術以外の最先端デジタルテクノロジーが主役のビッグイベントとなりました。

今年のCES2020では、あのソニーが車を発表したり、あのトヨタが実証都市「Woven City」を発表したりと、話題を集めたイベントだったようです。

実はこの会場となっているラスベガスでは、ライドシェアの「Lyft」が自動運転技術を開発する「Aptiv」と手を組んで、レベル4の自動運転タクシーを実験しています。2018年5月から、自動運転車が街を走っているのです。

自動運転においては、人のかかわり方の度合いでレベル区分をしていて、「レベル1、2」は、運転に完全に人の手を必要とする段階とし、「レベル3」は、緊急時に人の手を必要とし、「レベル4」は、完全に人の手を離れる運転という段階となっています。

レベル0 ドライバーが全て操作
レベル1 ステアリング操作が加減速のいずれかをサポート
レベル2 ステアリング操作と加減速の両方が連携して運転をサポート
レベル3 特定の場所ですべての操作が自動化、緊急時はドライバーが操作
レベル4 特定の場所ですべての操作が完全に自動化
レベル5 あらゆる状況においても操作が自動化(ハンドルもアクセルも不要)

この「レベル2」までが、現時点で公道最高水準の運転支援技術となっており、既にいくつかのメーカーからこの技術が搭載されたモデルが発売されています。

「レベル3」からは、運転は完全に自動化されますが、「レベル3」では、緊急時や自動運転システムが作動困難になった場合、ドライバーがクルマに代わって対応を求められるので、必ず運転席に着座している必要があります。

これが「レベル4」になると、特定の場所に限ることにはなりますが、緊急時の対応も自動運転システムに操作を委ねますので、自動運転システムを利用している限り、ドライバーの運転操作はもはや必要ではなくなります。

日本においては、「レベル3」の技術が搭載されたクルマが現時点で発売されても、法律やインフラが整備されるまでは「レベル3」の自動運転システムを使って公道を走ることはできません。

内閣府は「官民ITS構想・ロードマップ 2017」の中で、2020年にまず高速道路における自動運転(レベル3)を実現することを努力目標として掲げています。一般道での自動運転の実現に向けては解決すべき課題が多いため、先に高速道路における自動運転が実用化される方向で進められています。

一足先にドイツでは「レベル3」に相当する自動運転機能を搭載した新型車が近々発売されるそうです。

そして中国です。

中国では、自動運転技術を開発するスタートアップ企業「AutoX」が、昨年12月にプレシリーズBで数千万ドル(数十億円)を調達したと発表しました。

出資を主導した「深圳前海宏兆基金(Shenzhen Qianhai Hongzhao Fund Management)」のほか、深圳のファンドや「潮汕資本(Chaoshan Capital)」が出資に参加したとあり、本シリーズで調達した資金は主に、中国市場での事業展開に充てられるとのことです。

AutoXの創業者兼CEOの肖健雄氏が明らかにしたところによると、まもなくシリーズBでの新たな資金調達を開始するそうです。

AutoXは、もとプリンストン大学教授、コンピュータービジョンと自動運転の専門家である肖健雄博士によってシリコンバレーで設立され、深圳に中国本社を構える、米カリフォルニア州当局から公道自動運転許可を取得した初の中国系スタートアップです。

昨年4月には中国の自動車メーカー「東風汽車(Dongfeng Motor)」などからも数千万ドル(数十億円)を調達しているそうです。

AutoXは、2018年に深圳市の中心部で自動運転のテストと試験運用を開始し、道路状況が複雑な市街地での自動運転を実現した数少ない企業の一つになっています。

また東風汽車や「比亜迪(BYD)」、「奇瑞(Chery)」、「長城(Great Wall)」、「上海汽車(SAIC)」など複数の中国メーカーの車種に自動運転技術を提供しているほか、深圳最大のEVタクシー会社「鵬程電動(PengCheng Electric Automobiles)」やEV商用車を用いた物流ソリューションを提供する「地上鉄(DST)」とも提携して、無人の自動運転車を使ったサービスの展開を進めています。

昨年には、上海市の無人運転モデル地区で自動運転タクシー100台を投入し、試験運用を始めると発表しました。

CES2020では、AutoXは欧州の自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との提携を発表し、クライスラーブランドのミニバン「パシフィカ」をベースにした中国初となる完全無人運転のロボタクシーをリリースすることを明らかにしました。

このロボタクシーは今年、深圳や上海などで大規模に運用される予定だということです。

この事業に投資するファンドの存在が不可欠で、当然将来明るい事業だからこそ、ファンドは投資をするわけで、中国の無人運転市場は、今後必ず1兆ドル)約110兆円)規模に成長すると、ファンドは見込んでいるようです。

たしかにこの1年、AutoXは業界リーダーとしての地位を固めており、その急成長ぶりはめざましいものです。自動運転開発企業にとって自動車メーカーとの提携や政府との連携は非常に重要だが、AutoXはいずれの方面でも傑出していると評価されています。

「レベル3」の次の段階「レベル4」の自動運転を商用化するためには、技術面とビジネス面どちらもトップレベルでなければならないでしょう。

ファンドからの評価は、AutoXは、技術だけでなく、中国の自動車メーカーの半数以上から信頼を勝ち得て提携に至っているなど、ビジネス面においても世界トップクラスとのことです。

実は「レベル4」はすでに、アメリカでは実証されています。

米Google(グーグル)系の自動運転開発会社Waymo(ウェイモ)が、米アリゾナ州フェニックスで、セーフティドライバーを同乗させない無人自動運転タクシーのサービス提供を一部で開始しました。

2018年12月に自動運転タクシーサービスを開始して以来、万が一に備えセーフティドライバー同乗のもと運用を続けてきたのが、1年足らずで無人自動運転にこぎつけたようです。

   おめでとう! この車はあなただけのもの
   前列に誰も乗っていません
   この乗車は違ったものになります
   車には誰も乗っておらず、Waymoが運転を引き受けます
   この無料乗車を楽しんで!

Waymo(ウェイモ)のアプリからのポップアップ通知はこうなっているようです。ドライバーレス配車サービスの始まりです。

法整備もこれから必要となってくるでしょうが、運転する人がいない自動走行車、無人タクシーが街中を走り回るのは、そんな遠い未来ではなさそうです。

東京五輪・パラリンピックでは、選手村の中を、トヨタの自動運手の大型電気自動車「eパレット」が十数台走るそうですよ…

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