自助がすべて、国を当てにするな、自分のことは自分でなんとかするしかない…

フロー崩壊のコロナショック

リーマンショックは「ストックの目減り」、コロナショックは「フローの崩壊」…

コロナショックでは収支そのものが崩れました、企業における売り上げがごそっと消えてなくなり、必要経費(固定費など)だけがそのまま残るという、ありえない、かつ超恐ろしい状況となっています。

「ごそっと消える」という表現はまさにそのとおりで、売上が前年比9割減なんてありえない話なのですが、それが現実に起こっているのです。

これが家計においては、収入が大幅減あるいはゼロになることで、それでも家賃やローンは払い続けなければならず、なおかつ食費は決まって出ていきます。

それがいつ改善されるか見通しが立たないというのが、コロナショックの本当の恐ろしさです。ウイルスが相手だけに、この状況がいつ終るのかが見えないので、被害の大きさが想像できないことが不安を増幅させています。

この人類が初めて経験するすウイルスとの戦いにおいて、日本政府は、当初は感染者拡大阻止のためい緊急事態宣言を出して、外出自粛、及び営業自粛を要請しました。同時に、日本国民には特別定額給付金として一人当たり一律10万円を支給、売上が落ちた個人事業主には100万円、法人には200万円の持続化給付金が支給されました。低金利無担保融資も行い、従業員雇用に対する助成金も出しました。

ただ、政府が取った政策はこれだけです。

低金利・無担保融資は、返済猶予措置はあるものの貸し付けであることには変わりなく、4年目以降は通常金利に戻ります。先が見通せないウイルス感染だけに、返済できるかどうかの心配は常に付きまといます。それゆえ「借り入れ」には慎重になる事業主の方も多くおられます。

正社員の方は、休んでいても給料は支給されますので、今のところはお金の心配はありません。

ただ企業の業績悪化は想像以上で、前年比をはじき出せば過去にないひどい数字となっています。それが未来に改善される見通しが、今のコロナ感染状況から、社会情勢が変わることは想像できず、とてもポジティブな予想は立てられない状態です。

実際に大規模なリストラ策を打ち出す企業も出てきています。業績給であるボーナスは支給されないところも多く、従業員には「会社が潰れないか」「自分たちの給料はどうなるのか」という不安ばかりがつのります。

自営業者、非正規雇用者、フリーターの方々は、もうすでに死活問題です。

感染症対策と景気対策~安全を担保して経済を回すためにPCR検査を…

景気対策として出された「Go To キャンペーン」ですが、観光業は裾野が広いので、環境業が持ち治れば景気は良くなるという判断ののでしょう。行動自粛で一番打撃を受ける業界だけに、国が政策を出すことで救済しなければならないと思っての「Go To キャンペーン」なのでしょう。

ただ、人との接触を回避することが感染者拡大阻止の対策であるにも関わらず、人の積極的な移動を促す、ある意味、感染者拡大と相反する政策であることから、感染者数が増えることに合わせて様々な規制がかけられて、当初目論んでいた経済効果は見込めないでいるものと思われます。

感染者拡大政策と経済政策が両立しない…

感染症対策と景気対策はどちらも大事で、対立させて考えるものではなく共存を模索すべきものだと思いますが、今は「Go To キャンペーン」が、感染症対策と反する位置づけとなっていて、そもそも感染症拡大に配慮しながら景気を刺激する政策として「Go To キャンペーン」がよかったのか、立ち止まって考え直すことも必要ではないかと思われます。

ただ、すでに「Go To キャンペーン」は動かしているので、それにより救われた観光施設があることも事実です。

しかし、一時的な補助金頼みの業界再編は持続性が保たれません。補助金ありきの再生には未来は見えてはこないのです。補助金を入れることで、その場をしのいだ後に自力で復活できることが見込めるのであれば、一時的でもお金を投下する意義はあると思います。今のままでは「Go To キャンペーン」がなくなれば、観光業界が立ち行かなくなるという制度依存状態になっているようにも思えます。根本的な解決にはなっていないように感じます。

これって国にビジョンがない、というか場当たり的というか、業界利益を優先しての政策にしか見えないのですね。

飲食店や商店街の店などは、店を空けていても、外出自粛要請中だとで客は来ないでしょうし、同じ地区で自主閉店しているところが多ければ、人は寄り付かなくなります。お店側も非常に困惑しています。人が動いていないので、営業しても客が入らないし、休んでも保障(補償)がないし、まさに

   行くも地獄、退くも地獄

状態です。

   休業保障(補償)があればいつでも休みにする…

と、店側の人たちは口を揃えて言っています。

いったいどうすればよいのでしょうか。

小売業では、とにかく新規仕入発注を止めることが精一杯でしょうし、飲食業でも仕入れの予定も立たないですし、アルバイトを雇うどころか従業員を解雇するまで追い込まれているようです。

もう八方塞の感じです。

リーマンショックのときとは違い、全ての業種に長期間にダメージを及ぼすのがコロナショックです。

海外展開で活路を見出すこともできず、インバウンド需要を見込むことはかないません。

   安全が確認できれば経済は回る…

無症状者にもPCR検査を行い、陰性の人が率先して経済を動かす、陽性の人は14日間の待機後に経済を動かすということはダメなのでしょうか。店側を規制するのではなく、経済を止めることではなく、安心して経済を動かせる方法を考えてはもらえないのでしょうか…

こんなときこそ税金を~何のための税金か、誰のための納税か…

コロナショックが教えてくれたのは「もう政府に頼ることはあきらめて、ここは開き直って自分で何とかするしかない」ということのように思えます。

頭では分っていることなのですが、それでも心のどこかで制度に頼ってしまうものです。

制度に頼っても、一時的な補助金のようなものに頼っても、その後自力で生活ができるようになる、継続的に良い状況を保つことができることが大事なのです。

阪神淡路大震災のときも東日本大震災のときも、政府に対するクレームは「遅い」「少ない」です。スピード感のなさ、生活補助額の少なさ、申請手続きの煩雑さ、政策の利便性の悪さ…もう同じことの繰り返しです。

ただそのあと、生活を立て直してるのは、自分たちの力であり、地域の支えであると思います。
そういう意味で、菅総理の言う「自助→共助→公助」の順番はうなずけるところはあります。

結局は「自助と共助」が大事だということですね。

震災から復興してきたのは、結局は「自助」と「共助」です。泣き言を言って政府を批判をしても何も解決はしませんからね。何もしてくれないのであれば、それに頼るのではなく、自分たちでできることを考えたほうが遥かに建設的です。

制度依存体質からの脱却
“真”の自立を目指す

自分たちが自分たちの足で立てるように、経済的に自立することが大事です。

そもそも税金は国に預けているもので、こんなときにこそ私たちのために使ってほしいと思うのですが、政権側には、どうも税金を個人的なお金と思っている節があり、それは政治家のみならず官僚の中にもある考え方のようにも思えます。

なんのための税金か、誰のための納税なのでしょうか。

生活が厳しい人には税納付免除制度があります。社会保険料納付も同じです。直接お金を配れないのなら、今こそ、国民に対して税や社会保険料の免除を行ってほしいものです。医療費の自己負担額も一時的にゼロにすることも考えられないのでしょうか。そのために赤字国債を発行しても、国民は文句は言わないと思うのですがね。

もう国を当てにしない、自分たちのことは自分たちで考えよう…

こんなときにはファイナンシャル・プランナーは何の役にも立ちません。ライフプランナーと呼ばれる人も助けにはなりませんね。弁護士や税理士取った士業は事後処理専門で、未来を切り開くたぐいの相談には答えてはいただけないでしょう。

すべてが精神論ばかりが語られていて、まさにスピリチュアルな世界になっているようでもあります。

冒頭にも述べましたが、コロナショックはフローが崩壊しました。企業収益を奪い、雇用を奪い、従業位の給料を奪いました。

労働所得が頼れなくなったということです。

それでも労働に頼るすべしかないときは、複数の労働収入源を持つことから考えましょう。
モノ・インカムではなくデュアル・インカムにするということです。

パラレルキャリアという、本業とは違うキャリアを取得することも考えられます。
会社の営業職と介護士とか、工場勤務とネット販売など、複数の業務ができるようなスキルを磨くことも必要かもしれません。

新たな資格を取ることも考えられますが、労働収入だけに頼るのではなく、自分で収入を切り開く方法、例えばネット販売のようなビジネス収入を考えることも大事です。

今流行のYouTuberになるのもありますが、かなり飽和状態ですかね。ブログ・アフィリエイトという、記事を書いて広告収入を得る方法もあります。本業のスキルを生かして、人に教える立場になって収入を得ることもあるでしょう。グループを作って勉強会を主催するのもありますね。

ネット上で学校を開いている人もいます。YouTube で英語を教えている人もいますね。YouTube以外の媒体もあります。

FXトレードや株式投資を学ぶという方法もあります。

肉体労働のアルバイトではなく、しっかりとした継続性のある収入源を考えましょう。

とにかく、生き延びるために、自分で考えるしかありません。そのためには「考え、動く」ことです。そのための努力は惜しまず、勉強が必要なら学びましょう。自分の未来のために、家族のために、とにかく生き抜いていきましょう…

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