ゆうちょ銀行が住宅ローン「フラット35」を取り扱い…民業圧迫につながるとの批判

総務省と金融庁はゆうちょ銀行が新規業務として申請した長期固定金利の住宅ローン「フラット35」の取り扱いを認可しました。ゆうちょ銀行は5月から住宅ローンの取扱窓口がある全国41の直営店で販売を始めたい考えとしています。

ゆうちょ銀行は、これまでも住宅ローンの取扱を始めていました。

2008~2019年に、スルガ銀行の代理業務として「フラット35」を手掛けていました。

ところがスルガ銀行の不正融資問題発覚を受けて提携を解消し、住宅ローンが取り扱えなくなっていました。

フラット35とは…

ちなみに「フラット35」とは、ローン返済期間ずっと返済金利が固定されている「全期間固定金利方住宅ローン」です。「フラット35」と違う住宅ローンには「変動金利型」「固定金利期間選択型」というのがあります。

その仕組は、住宅金融支援機構が、フラット35を取扱っている民間金融機関から住宅ローン(フラット35)を買い取り、それを担保とする債券を発行することで長期の資金調達を行い、民間金融機関が長期固定金利の住宅ローンを提供するしくみを支えているのです。

各金融期間が住宅ローンを造成するのではなく、金融機関は取扱店となるのです。

金融機関は、「フラット35」以外にも、独自で造成した変動金利型の商品もあります。

ゆうちょ銀行にとっては初めての審査

ゆうちょ銀行が住宅ローン引受のための審査をするのは初めてで、リスクの管理態勢が求められることになります。

住宅金融支援機構のガイドラインに沿ってローンの審査を行うことになります。

これまではあくまでも住宅ローンの申し込み・契約媒介という形で、ソニー銀行と新生銀行の住宅ローンを窓口で受付をしていました。

それぞれの住宅ローンの詳しい説明等は、各銀行に問い合わせることになっていました。

民業圧迫にならないか…

ゆうちょ銀行によるフラット35の取り扱いを巡っては、公正な競争条件が確保されないまま住宅ローンに参入するのは「民業圧迫につながる」として全国銀行協会が懸念を示していました。

全国銀行協会は

人口の減少・高齢化、低金利環境に加えてコロナ禍を受けた信用リスクの高まりにより民間金融機関が厳しい経営環境にあるなかで、住宅ローン市場という限られた市場に、ゆうちょ銀行が民間金融機関との間での公正な競争条件が確保されていない状況のまま参入することは、結果的に民業圧迫に繋がるおそれがあり、これまで着実に醸成されてきた両者の相互信頼関係が損なわれることで、連携・協働の動きを止めることになりかねないと懸念します。

と述べています。

民間銀行側は、ゆうちょ銀行の完全民営化が先だと訴えています。

ゆうちょ銀行は、政府が6割超の株式を保有する日本郵政の子会社であり、金融機関として突出した店舗網を持っています。

この状況でのゆうちょ銀行による住宅ローンの取り扱いは、地方銀行を中心に「民業圧迫」との批判が出る可能性があるとしています。

民間金融機関との間で公正な競争条件が確保された環境において、国民生活の向上に向けてよりよいかたちで切磋琢磨し、また連携・協働を深めていくことで、コロナ禍が続く難局を乗り越え、地方創生への貢献を通じた国民経済の健全な発展に繋がるのが良い状況としています。

これに対し、ゆうちょ銀行は「扱う店舗数などが限られるため民間金融機関の業務を妨げることにはならないと考えている。顧客の利便性の向上が第一で、地域社会の期待に応えられるよう取り組む」としています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA