伊方原発3号機運転差止め、阪神淡路大震災で注目された活断層が判断材料に…

阪神淡路大震災が私たちに残した教訓として
   大震災時代の始まり
   ボランティア元年
   活断層が注目
を取り上げました。

あれから25年に当たる2020年、活断層の話題が報じられています。

https://spway369.com/jiji-hanshinawaji-earthquake/

伊方原発差し止め

広島高裁は、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)指し止めの判断を下しました。理由は「活断層」と「火山」のリスクからです。

地元住民は安堵していますが、四国電力と原子力規制委員会は強く反発しています。

「今回の即時抗告審で一番大きな論点だったのは活断層と火山。その二つで我々の主張を認め、画期的だ」。決定後、住民側弁護団の中村覚(さとる)共同代表は力を込めました。

今回の弁護団が重視したのが、伊方原発沖合600メートルの佐田岬沿岸に「中央構造線(地質境界)」の活断層があるかどうかでした。

きっかけは、2017年12月に国の地震調査研究推進本部が見直した断層帯の長期評価でした。

地震調査研究推進本部は、まさに、阪神淡路大震災が、大阪府北西部から兵庫県の淡路島にかけて位置する活断層の一部がずれ動いたことが原因だったことを受けて国が設置した、全国活断層のリスク評価を目的としたものです。

佐田岬半島沿岸の中央構造線について「現在までに探査がなされていないために活断層と認定されていない。今後の詳細な調査が求められる」と活断層である可能性に言及していました。

2011年の東京電力福島第一原発事故後にできた原発の新規制基準では、敷地から2キロ以内に震源域がある場合、より厳しい設置基準が要求されます。

弁護団はこの長期評価の言及に注目し、山口地裁岩国支部の審尋から活断層の存在を主張していましたが、昨年3月の同支部決定は「四国電力による十分な音波探査などが行われている」などと退けた経緯があります。

しかし、広島高裁決定は「長期評価の記載は音波探査では不十分であることを前提にしたもの」と指摘し、構造線自体が活断層である可能性は否定できず、四国電力の申請を認めた規制委の判断に「過誤ないし欠落があった」として支部決定の判断を覆したのです。

もうひとつのリスクである「火山」については、約130キロ離れた阿蘇カルデラ(阿蘇山、熊本県)について「破局的噴火に至らない程度の噴火も考慮すべきだが、想定が過小」とし、安全性に問題がないとした原子力規制委員会の判断は不合理だと指摘しました。

一旦事故が起きると、その被害や影響力は計り知れないことは、福島原発事故で経験していますからね。

使用済み核燃料の扱いは未解決

伊方3号機では今月、使い終わったプルサーマル発電の「プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料」が初めて取り出されました。

原発から出る通常の使用済み核燃料を加工し、再利用できるようにしたのがMOX燃料で、政府は使用済みMOX燃料も再び加工して有効利用し、「核のごみ」を極力つくらない一石二鳥の計画を掲げています。

ところが、MOX燃料の再処理施設は国内にはなく、再利用せずに核のごみとして処分するにしても最終処分場がないのが現状です。

行き場のないこうした使用済み燃料も、また原発の安全上の脅威であることは否めません。

  そもそも地震や火山活動の多い日本で、原子力利用を進めること自体に無理がある…

この観点を、今までは完全に「スルー」してきたわけで、経済と安全が同じ天秤に掛けられ続けてきたのが現実です。

経済と原発再稼動

原発推進派から出る言葉に、経済的影響をあげる声があります。

これまでは、経済メリット優先で原発は必要と位置づけ、安全に関しては、神話化することで、原発の危険性を完全に封印してきました。

原発の危険性を、自然災害がこじ開けた格好になりました。こんなことがない限り、日本は立ち止まることなく、核廃棄物処理を棚上げにしたまま、ずっと原発事業を推し進めていたのでしょう

原子力発電は安全でコストが安い…

コスト面でも、原発廃棄物処理費用は考慮されていないということも明らかになってきています。

原発関連費用、廃炉費用や維持費用、原発ゴミ処理費用は、全て総括原価方式で、私たちの電気料金に上乗せされています。

電気料金の仕組みに関しては、このあとに別に記事を立ててご紹介します。

原発全面廃棄は非現実的…

たしかに、化石燃料依存は、地球環境に問題があるのと同時に、財政にも輸入増で影響を与えます。

なにより安定したエネルギー供給が確保できないと、海外企業誘致に大きな支障をきたしますす。

日本に必要なことは、産業の根幹であるエネルギー政策での海外石油依存体質から脱却することは重要で、なんとか自前で電気を供給できるようにすることは、最重要な国策と言えます。

再生可能エネルギーを育てるという方法もありますが、今からではかなりの時間を要します。

もっとも、再生可能エネルギーの促進を封じ込めてきたのは、既存勢力である電力会社だとも言えます。それも、電気料金の仕組みを解説する記事で検証します。

とにかく原発ありきで、全てが進められてきました。

ただここまで原発が出来上がった状況では、廃炉にするよりもうまく活用するほうが得策だという意見もあります。

廃炉費用は膨大になり、何もしないで放置したままでも毎年大きな費用がかさむことになります。

そもそも福島第一原発事故は、外部予備電源が、もっと高いところに設置されていれば起こらなかった可能性もあるという見方もあり、原発の安全性が、今回の地震で崩れたわけではないといの主張もあるのでしょう。

今後の原発政策に、大きな影響をもたらす広島高裁の判断だと思われます。

活断層が多い日本には、原子力発電所はふさわしくないという最初の判断が得られなかったことが、そもそもの日本エネルギー政策の問題だったのかもしれません。

原子力村と呼ばれる利権は、国民の安全を凌駕するものだったのでしょう。

日本のエネルギー政策を真剣に考えよう

原子力発電を、継続するも手放すも、今の化石燃料依存のエネルギー供給のあり方は見直さなければなりません。

石炭利用においては、世界的に「化石賞」として、日本は非難をされています。

日本の財政においても、エネルギー源の輸入体質は見直すべきでしょうし、これからの産業は点を考えると、当然のことですが、安定したエネルギー供給は不可欠です。

再生可能エネルギーに大きく舵を切るのかどうかを含めて、これからどうするのかを、今こそ真剣に考えるときなのではないのでしょうか。

阪神淡路大震災が教えてくれた、日本中の活断層の問題を無視することなく、業界の利権はとりあえず横において、安全安心な、そして安定したエネルギー供給の道を模索すべきだと考えますがいかがでしょう。

国立国定公園や温泉との問題もありますが、火山国ニッポンにおいては、地熱発電を活用するのはいかがでしょう。

地球温暖化問題は、かなり深刻で地球はかなり病んでいるようでもありますからね…

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