正規雇用者には「危機感」がない、なんとかなると思っている…
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置など、一体いつまで「自粛」が続くのでしょうね。
これだけ経済活動が制限されていれば、もう肌感覚でも、日本経済が疲弊していて景気は良くないということは感じるかと思います。
それでも、給与所得の正規雇用者は、さほど強い危機感を抱くところまでは至っていないでしょう。お金の心配をしないで旅行に行きたいという願いを、口にできる状況なのでしょう
自営業者やフリーターの方はそうはいきません。
“生きるか死ぬか”の瀬戸際です。
とにかく仕事がほしい、なんとかしてお金を稼がなければならないという、切実な思いでいっぱいです。旅行とか飲みに行くとかの思いなど抱く以前の話です。
テレビの街頭インタビューでは、呑気に自粛ストレスを報道してますが、そんな事を感じている場合ではない人が多いことを、どれだけの人は実感しているのでしょう。
目の前の仕事がほしいというのは、なにも自営業者やフリーターの方に限ったものではなく、非正規雇用者も同じで、いまや派遣切りが、かなりひどい状態になっています。
正規雇用者には見えない景色が、フリーターや非正規雇用者には見えているのです。
それを正規雇用者は、どれだけ想像力でイメージできるのか。それがイメージできるぐらいの感覚であれば、きっと、将来に向けての行動を起こしていることでしょう。
毎月給料は必ずもらえる…
こんな状況でも会社が潰れない..
今はいいですけど、このしわ寄せは正規雇用者にも押し寄せてくると思います。企業倒産が深刻化するのはこれからです。
倒産だけでなく廃業も増えています…
正規雇用者は、いざというときには非常に打たれ弱いもので、、自力で立ち直ることはできない人が多いのかもしれません。
なにせ会社依存体質が染み付いているものですからで、自分たちの足で立つことに慣れていないのでしょうし、そんな事は考えてもいないでしょう。
正規雇用者の中でも、今の状況を「危機」と本気で感じている人は、きっとこれからの「ポストコロナ社会」でもたくましく生きていけることでしょう。
「なんとかなる」と思っている人は、制度依存体質からは抜出ないで苦しむのかもしれませんね。
給料が多少減っても、ボーナスが減っても、毎月の生活ができている状態ですので、そこから動こうとはしない、今を変えようという発想は出てこないのですね。
だって今の状態が崩れることが怖いですからね。慎ましやかでも、現状維持が良いわけですからね。
正規雇用者を“ディスる”ようなことを並べましたが、この「危機感」を自分の肌で感じられるかどうかが、将来への行動を決定すると思います。
「危機感」が人を動かす…
角度を変えて考えると、今に不満がない、なんとかなっている状態では、人は将来に向けての準備などの行動には、決して動かないということです。
でも、本当の危機感を、肌で感じるようになってからでは「遅い」ということも事実です。
まあ夏休みの宿題と同じで、早めに片付けて心おきなく遊ぶことを選択する子供は少ないです。
夏休みに入ったことで目先の「自由」を謳歌する、目先の楽しみに浸ることを選び、嫌なこと、苦労は後回しで、夏休みが終わるぎりぎりになって初めて宿題に取り掛かるという子供のほうが、圧倒的に多いことでしょう。
人生設計は、まさにこれと同じです。老後準備は、まさに夏休みの宿題のようなものです。
コロナ禍で助かっている人は、資産を持っている人です。
それも「現金化できる資産」です。
不動産や生命保険は、換金性が悪く、この場合の「資産」には属しません。
だから「資産」を日頃から準備しておこうと今は思うのでしょうが、これが日々の生活に困窮していたら、とてもじゃないけど「資産運用」なんてことに考えは及ばないと思います。
非正規雇用の人たちは、危機感はすごく感じているのですが、資産を作る資金そのものがない状況です。給料が低く、「収入=生活費」で、余剰金が生まれないからです。
正規雇用者は「収入>生活費」であっても、資産形成にお金を使わず、ほとんどが余興趣味につ使っているでしょう。
老後は年金があるから大丈夫…ですか?
自営業者は、さすがに内部留保金の大切さを知っていますが、それも資金力には大きな差があります。
資産運用ができ正規雇用者は危機感に乏しく、
危機感を持つ非正規雇用者には資産運用するお金がない..
まあなんと皮肉な状況なのでしょう。
これが現状だということです。よく現状を理解して、
できるときに準備する…
やれるときにやっておく…
余裕があるときに考えておく…
ということが大事だと思いますね。