世界経済フォーラム「世界男女格差指数」、日本は153カ国中121位に急落…

スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」(WEF)は、世界各国の男女格差を測る「ジェンダー・ギャップ指数」の年次報告書を発表しました。

「世界経済フォーラム」(WEF)は、世界各国の政治家や企業経営者が一堂に集まって政治や経済の課題を議論する「ダボス会議」の主催団体として知られ、ジェンダー・ギャップ指数は2006年から算出しています。

ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)とは、経済、教育、健康、政治の4つの分野のデータから作成され、各分野での国の発展レベルを評価したものではなく、純粋に男女の差だけに着目して評価をしています。

主に、国際労働機関、国連開発計画、世界保健機構などの国際機関が提供しているデータに基づいて評価されています。

「経済」では
   ・労働力の男女比
   ・類似労働のおける賃金の男女格差
   ・管理的職業従事者の男女比
   ・専門・技術職の男女比

「教育」では
   ・識字率の男女比
   ・初等教育就学率の男女比
   ・中等教育就学率の男女比
   ・高騰教育就学率の男女比

「政治」では
   ・国会議員の男女比
   ・閣僚の男女比
   ・国家元首の在任年数の男女比(直近50年)

「健康」では
   ・出生率の男女比
   ・平均寿命の男女比

以上4分野の点数は、いくつかの小項目ごとの点数で決まり、小項目を集計する際は、標準偏差の偏りを考慮したウェイトをかけています。 ただし、4分野の点数から算出される総合点は、4分野の平均になっています。スコアは1を男女平等、0を完全不平等とした場合の数値で、数値の大きければ(1に近いほど)男女平等がすすんでいるということになります。

それによると、2019年の日本の順位は、前年の149カ国中110位から、153カ国中121位に急落しました。

過去最低の順位だった2017年の114位(同年の調査対象は144カ国)よりさらに下位となり、主要7カ国(G7)でも最低でした。

政治参加の順位が125位から144位に、教育分野が65位から91位に下落したことが響いたようです。世界全体では、男女格差の解消にかかる見込み期間が前年の108年から99.5年に縮小し、改善傾向を示したともあります。

政治分野の悪化要因は、国会議員に占める女性の割合が日本は約10%と世界で最低水準となっています。安倍政権は女性活躍の推進を掲げていますが、政治参画は、はかばかしくないと評価された格好となっています。

国会議員男女比は全体の135位/153カ国、スコアは0.112、女性閣僚の比率は139位、スコアは0.056と0に近く、女性首相は誕生していないのでスコアは0となっています。

経済分野は2018年の117位から115位に上げていますが、中身を見れば、収入男女格差は108位/153カ国、スコアは0.514、管理職ポジション男女差は131位、スコア0.174、専門職や技術者数の男女比は110位、スコアは0.680で、以下の諸外国は女性の専門職や技術者数が多いかが分ります。

労働参加率は79位、スコアは0.814、同一労働男女賃金格差は67位、スコアは0.672でした。

女性の管理職やリーダーの少なさや、低収入が響いていますが、仕事の自動化が進むと事務職などが影響を受けやすく、「男性よりも女性が大きな打撃を受ける」(WEF)としています。

これは大きな社会問題となりそうな感じですね。

教育分野が順位を下げた要因として小項目を見れば、中等教育就学率が2018年1位だったのが128位まで落ちているのです。この背景にはなにがあるのでしょう。子供の貧困問題が深刻化したということなのでしょうかね。

上位の国を見れば、1位から順に、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、ニカラグアとなっています。

政治への女性参加、女性議員の増加に女性閣僚が増えていることが、順位を上げた要因となっています。

フィンランドでは、世界で最も若い34歳の女性首相が誕生しましたからね。

アジアで見れば、日本の順位は、中国(106位)や韓国(108位)などアジア主要国と比べても低い状態です。

ちなみに米国は53位(前年51位)、ドイツは10位(前年14位)となっています。

なんか日本の世界出の評価が伺えるような結果となっていますね。これがわが国「NIPPON」の現状なのですね…

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