マイナンバーカードに銀行口座情報を?特別定額給付金申請現場でのお粗末さから…

このコラムの続きになります…

さて、マイナンバーカードに銀行口座情報を紐付けることで、特別定額給付金申請はスムーズにいくと思われますか、むしろ、どさくさに紛れて、個人情報を吸い上げられるだけのような気がしてきました。

特別定額給付金は、

   感染拡大防止に留意しつつ簡素な仕組みで迅速かつ的確に
   家計への支援を行うためのもの…

とありますが、その目指す目標と現実には、大きなギャップがありますね。

   郵送申請よりかえって手間がかかり、本末転倒だ…

電子申請に対する国民の怒りというよりも呆れた声とでも言うのでしょうか。

想定していなかった膨大な確認作業に職員が追われているため…ってどういうことでしょうか。

特定定額給付金申請も、先程の「マイナポータル」サイトから行います。

申請の際には世帯主の本人確認のためにマイナンバーカードが必要で、世帯主以外の家族の名前は申請者が直接入力します。

マイナンバーカードはあくまでも本人確認のために必要なだけなのです。

なんで…運転免許証じゃあだめなの…
こんな急いでいるときに、カード持っていない人が多い状況なのに…

   申請内容に誤りが多い…

マイナポータルでの申請データを確認すると、1人で複数回申請したり、家族の情報を誤って入力していたりしても、受け付けられてしまうことが分かりました。そのまま給付すると過払いになりかねない状況だそうです。

これってシステムの問題でしょう。
マイナンバーカードの問題じゃあないですよね。

特別定額給付金申請現場でのお粗末さ

ここからが呆れ果てる話ですが…

対象者に正しく支給するには、世帯情報をまとめる住民基本台帳ネットワークの情報と申請時に入力された情報との照合が必要だそうで、世帯情報は自治体だけが持っているため、申請内容が正しいかどうか、職員が1件ずつ確認しているとのことです。

区役所や市役所などでは担当する職員を急きょ増やして対応する計画ですが、郵送申請以上に時間と手間がかかり、郵送よりも給付が遅れる恐れもあるというのだそうです。

「平成28年1月からマイナンバーカードが発行開始されたことに伴い、住基カードの発行は平成27年12月で終了しています」

これは総務省ホームページにある住基カードのページにあるものです。

ここでまた住民基本台帳ネットワークという言葉が出てくるとは思いもよりませんでした。

マイナンバーカードって一体何なのでしょうか。

東京都内で最多の約92万人が住む世田谷区では、人海戦術による照合(「突合」と言うそうですが)で苦慮しているそうで、郵送申請の処理より何倍も手間がかかるという本末転倒の状態だそうです。

給付金は世帯ごとに世帯主が申請するルール

これもよくわかりません。国民一人ひとりに給付されるものでしょう。最初の「30万円支給(世帯ごと、収入制限あり)」と同じ、世帯中心の発想です。

日本会議の「家族中心」思想を思い出すのはかなりうがってはいますが、どこまで言っても個人ではなく世帯単位であることに、すごく違和感を覚えますね。

これが間違いのもとで、別世帯の祖父母の分まで合わせて申し込むケースが多いようです。これは世帯が別なので「間違い」となるのです。

手続き完了を知らせるメールが、「迷惑メール」に分類されて申請者が気付かず、役所に問い合わせるといった別のトラブルも続き、職員が対応に忙殺されているそうです。

オンライン申請が増えるほど確認作業が増えて支給が遅れる。非効率な仕組みを押しつけられ、自治体の問題にされているのが悔しい…

自治体担当者の声だそうですよ。

郵送による申請では、自治体が世帯ごとの対象者を確認した上で送った申請書類に、必要事項を記入して返送するだけですが、オンラインでは同じ人が繰り返し申請できてしまうのだそうです。

家族が多い場合、一度に入力できる数に上限があって複数回に分ける必要があることや、内容を間違えた場合などを想定したものだそうです。

申請時に世帯主以外の家族の名前を直接入力する仕組みも混乱の元になっていて、世帯の構成員などの情報が誤っていてもマイナポータルのシステム上は分からないので、こうして入力されたデータがそのまま自治体に送られるため、給付に当たって自治体が再度確認する作業が必須になるのだそうです。

マイナンバーカードってなんのためにあるのでしょうか…

また、当初は給付金を振り込む金融機関の口座の情報を登録しなくても申請を受け付けたため、自治体側からは「いちいち(申請者に)口座を確認しなければならない」との不満の声が強かったともあります。

システムの設計について、内閣府番号制度担当室は「市区町村に負担はかけるが、利用者の利便性を優先した」と説明し、その後は口座情報を入力しないと申請ができないようシステムを変更したそうです。

テレビでも何度も取り上げられていますが、オンライン申請の際に入力する必要があるマイナンバーカードのパスワードを忘れてしまった人が、パスワードの再発行を求めて自治体の窓口に殺到するという問題も起きている光景は、まさに「三密」状態で、それこそ「本末転倒」ですね。

高知市のホームページを見てみますと

特別定額給付申請について「郵送申請」と「オンライン申請」ができる案内が書かれていますが、「オンライン申請」の項目には上から訂取り消し線が引かれていて、その下に赤字で

オンライン申請については、ダウンロード申請以上に確認作業に時間を要しており、給付事務に支障が生じています。

これまでオンライン申請受付を行っておりましたが、今後も継続することが給付遅延につながると判断し、オンライン方式の受付は令和2年5月19日(火曜日)23時59分をもって終了させていただきました。

と書かれています。

大事なのは国との信頼関係

銀行口座情報とマイナンバーカードが連携していても、いまの役所での申請手続きのゴタゴタは解消されません。

国民の個人情報だけ吸い上げるだけで、そのことで国民がメリットを享受できる用になるというイメージも実感も持てないでいることを、きちんと理解したほうが良いでしょう。

海外における、日本のマイナンバーカード制度のようなシステムが機能していることは理解できますし、きちんと運営されれば変わるであろう未来社会のメリットも理解はできます。

クラウド会計ソフトを提供するマネーフォワードによれば、デンマークでは国税局が企業や銀行、住宅ローン会社、年金機関などから直接情報を収集し、納税額を自動計算し、ポータルサイトにログインしてその金額を承認するだけで確定申告が終了するそうです。

マイナンバーカード保有で枚なポイントがつき、来年3月からは健康保険証としても使われます。健康情報が、カードに取り込まれるのです。

マイナンバー制度による未来像であることは十分に理解していますが、それが日本の今のマイナンバーカードを取り巻く環境として、そもそも国と国民との間に、信頼関係はあるのかどうか、そこがすごく重要な問題だと思われます…

このことについては、
毎週月曜日配信の情報誌「ら・ぽ~るマガジン」(2020.05.25号
で、もっと詳しく検証しています…

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