タッチレス(非接触)に空中タッチパネル…直接物に触れずに操作できる技術が求められる

横浜市の聖マリアンナ医科大学西部病院で、新型コロナウイルス感染のクラスタが発生しました。

その原因として

  • 看護師の詰め所にある共用パソコンの指紋認証部分の消毒が不十分
  • 職員が病室入り口にあるタッチパネルを触った後の手指消毒が不十分
  • 防護服を脱ぐ最中に髪を触るなど動作が不適切

などの点が確認されました。

人との接触を避ける意味での「3蜜(密集・密接・密閉)」はよく言われていますが、物との接触が問題とされた例になりますね。

日常生活において、「物との接触」する場面は、数多く見られます。

よく言われるのが、エレベーターの停止階ボタンですね。

中国では、棒のようなものでボタンを押している映像を見ました。傘やボールペンで押している場面もありましたね。

駅の券売機もそうですが、店の陳列商品を手にとって見ることも危険なのでしょうかね…

テクノロジーが問題を解決します…

そんな中で、予防につながる「タッチレス(非接触)」機能を搭載した製品に注目が集まっていて、各メーカーとも人工知能(AI)やセンサーなどを活用して、手で触れずにさまざまな操作ができる技術の開発を競っているようです。

   タッチレス(非接触)

「ソーシャルディスタンス」に続く、「ポストコロナ」「アフターコロナ」社会のキーワードになりそうです。

日立製作所は、5月からビルやマンション内の設備に手を触れずに操作できる一体型サービスを展開しています。カメラによる顔認証技術やID情報を埋め込んだタグなどを活用し、玄関からセキュリティーゲート、エレベーターまで通過できる「建物丸ごとタッチレス」を目指すとしています。

昇降機大手のフジテックも4月、赤外線センサーを使い、ボタン付近に手をかざすだけで行き先階を指定できるエレベーターの販売を開始しました。衛生管理の厳しい医療機関や食品工場での使用を想定していたものが、商業施設やマンション用の問い合わせが増えているそうです。

顔認証で世界トップレベルの技術を誇るNECは、東京都港区の本社通用口にマスクを着けたままでも本人確認できるゲートを設置しました。目など顔の一部分だけで認識できるまでAIの能力は向上しており、9月末までに商用化するそうです。

非接触の効果は、さまざまなものに触った手がマスクを外す際に口元に触れるリスクを低減できるということですね。

アルプスアルパイン は、画面に直接触れなくても手を近づけるだけで入力操作ができるタッチレス操作パネルを医療・介護現場や公共施設に提案していく方針を掲げ、2021年頃の製品化を目指して市場調査を推進中だそうです。

オプテックスグループ は、食品工場や医療施設のドア、倉庫の間仕切り、シャッターの開閉に利用する非接触スイッチ「CleanSwitch」の販売を4月から開始しました。

イスラエルのジャンゴ・コネクティビティー社が開発した非接触ヒューマン・マシン・インターフェース「MagiaTouch」の提供を開始しました。これは機器メーカーやアプリメーカー向けの開発キットで、ユーザーがキーボードやマウスなどによって行う操作の代わりに、カメラやマイクからのインプットによるタッチレスでのインターフェースを実現するものです。

日本でも、これを提供する企業があるようですが、グーグルのスマホ「Pixel4」に、スマホ本体に触れることなく音楽を選曲することができるクイックジェスチャー機能ができる「Pmtion Sense」がありますよね。

LIXILグループは、キッチン用タッチレス水栓を展開していますし、日本システムウエアは、手の動きやサインを認識して電化製品などを動作させる組み込み機器向けのジェスチャー認識ソフトを提供しています。

声認証、声での操作も「タッチレス(非接触)」ですよね。

アナログだと、手ではなく足で操作するとか。
テレビの医療ドラマで、足で手術室のドアを開けるシーンが見られますよね。

手を洗ったり、手袋を取らずにそのまま操作できるタッチパネルという発想もありますけどね。

空中に浮かぶタッチパネル

また「タッチレス(非接触)」の発展形ではないですが、空中にタッチパネルなどを表示して操作する技術もあります。

「空中タッチパネル」とでも言うのですかね。

2017年には「変なホテル ハウステンボス」(長崎県)のフロントに、空中に浮かぶ画面に触れてチェックインができるディスプレイが導入されました。

アスカネットは2011年から空中に画像を浮かび上がらせる技術の開発を進めており、国内では先駆的な存在です。

すでにこの技術は開発されているのですね。

例えばセンサーなどと組み合わせれば、スマートフォンの画面を空中で操作できるそうです。

飲食店の注文用パネルやエレベーターの操作盤、医療機器のモニターの操作パネルなどで活用されれば、まさに「タッチレス(非接触)」効果絶大です。

三菱電機も、空中に画像を表示する技術開発を2015年から進めているそうです。

タッチレス(非接触」は感染予防ニーズにより求められる技術ですが、人混みの中から発熱者を割り出す技術もあり、アイリスオーヤマは、AIを使い遠隔で最大20人の体温を同時に測ることができるセンサーカメラを発売しています。

イベント会場や医療機関、学校などでの需要を見込めそうですね。

   コロナ感染が技術革新をすすめる…

戦争がテクノロジーを発展させるというのも事実で、なんか皮肉なものを感じますね。

「タッチレス(非接触)」に必要なセンサー技術は日本企業が高い競争力を持ち、電子情報技術産業協会によると世界のセンサー市場でのシェアは約5割だそうです。

日本が得意な技術を生かして、新たなビジネスを創出する良い機会だと思います。

こんな事が起きない限りイノベーションは生まれない日本の風土ですが、コロナ感染を前向きに捉えて、技術革新がすすみ、イノベーションを起こすことでチャンスがつかめると、前向きに捉えていきましょう…

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