BeforeコロナとAfterコロナ… いわゆる「Postコロナ」社会はもう「Before」の状態には戻れない
「Beforeコロナ」と「Afterコロナ」…
いわゆる「Postコロナ」と言われる社会は、もう「Before」の状態には戻れないように思えます。
この感染症拡大対策としての行動自粛要請により、人と人との接触が制限され、いわゆる「三密」状態を避けるための「Social Distance」が求められる社会になったことで、かつて当たり前だったことが、大きく一変しました。
新型コロナウイルスが完全になくなる社会はもう存在しなくなり、いわゆる「Withコロナ」の発想、つまり、新型コロナウイルスを受け入れる社会のあり方が求められるようになってきました。
自粛要請期間中に培われた、人との距離を意識した社会のあり方は、おそらく「Afterコロナ」社会においては、当たり前になってくるのでしょう。
全く新しい価値観のもとで社会が形成されるのが「Afterコロナ」社会だと言えそうです。
例えば街づくりにおいて、全てが一箇所に集中する都市化社会は、ウイルス感染においてはもっとも危険だということがわかりました。
「Beforeコロナ」では“集中”がテーマだったのが、Afterコロナではむしろ“分散”が求められるのではないでしょうか。
密集・密接構造が避けられることが求められる状況では、商売の勝利の方程式も変わってきます。
例えば飲食店で言えば、大規模店展開から小規模に、そして広い空間に席数は少なめが良いということになります。そうなると客数が減ることになるので、売上を上げるには、一人当たりの単価を上げることが求められます。
求められるイメージで言えば、席数限定の高級料理店といった感じでしょうか。
今までのカジュアル店、安価な料金設定の居酒屋モデルは厳しくなります。席数の多い、一人当たりの単価が低い居酒屋形態はできなくなります。
それは、客が密集する店には寄り付かなくなるということも考えられますが、家飲みが浸透したことで、家で食べられるものをわざわざ外に求めなくなるということも考えられます。
人とあって飲む楽しみも「リモート飲み会」で体感してしまったので、リアルに会って飲む回数は極端に減ることも想像されます。
わざわざ足を運んでお店に行くには、それなりの理由が必要になります。
たとえば、自宅ではできない調理方法を楽しむためとか、手に入らない食材を求めるためとか、あるいはい日常では味わえない空間を求めるなど、その店に行く特別な理由が必要になってきます。
裏を返せば、それが提供できる店は、リアル店舗でも生き残れるという事に繋がりそうです。
間隔を保てるカウンターか完全個室という店構えだと、採算を取るには、どうしても客単価は今までよりもかなり高くならないといけませんね。
だとすると、高い料金に見合ったサービスが提供でき、顧客満足度を高める事ができなければなりません。
安さで勝負の「Before」から、付加価値の高価格の「After」…というイメージでしょうか。
居住空間も、「密室・密閉」の高層マンション最上階は嫌われますね。窓が開かないし、狭いエレベーターに乗っている時間も長いですからね。
観光業では、インバウンドにだけに偏ることの不安定さが証明されました。グローバルであることの弊害が出てしまったようです。
収益の分散化…
観光業においては、海外渡航者だけでなく、地元を大切にしたところや、丁寧に都会からのお客をフォローしているところが生き残るのではないでしょうか。
飲食店もそうですが、今までの飲食だけでなく、空間を提供する「co-workingスペース」を模索するのも良いでしょう。
料理飲み物付きとか、事務所ではない快適な環境を貸し切りで提供するなどの、今までの本業だけでない収入源を模索することも、「Afterコロナ」の世界では必要担ってくると思われます。
シングルインカムの不安定さをまざまざと知らされたのが、今回のコロナショックですからね。
まさに、商売においては「Beforeコロナ」での勝利の方程式とは、ある意味で真逆の戦略が求められるようになってくるように思われます。
リアルとネットの融合…
これは「Before」も「After」も変わらずに求められているテーマですかね。
その流れがさらに進むのが「Afterコロナ」での戦略です。
自分達の事業を再度見直して、どうすればネットとの親和性を高められるか、今ある事業のどの分野がネットと相性が良いかを考えてみましょう。
そして「無理」ではなく「考える」ことが大事だと思います。